コラム 第3回 | 2026年8月18日

「頑張る」だけでは稼働率は戻らない──3か月で68%→85%を目指す目標設定の考え方

「利用者を増やしたい」「稼働率を戻したい」。その気持ちは、どの経営者・施設長も同じです。でも、頑張っているのに数字が戻らない。その分かれ道は、“目標を数字で決めているかどうか”にあります。今回は、稼働率68%→85%を3か月で目指した現場の「目標設定」の考え方をお伝えします。

「とりあえず頑張る」が続かない理由

現場に入ると、多くの施設が“とりあえず頑張る”状態になっています。声かけを増やす、送迎を工夫する。どれも大切な取り組みです。でも「いつまでに、どこまで」が決まっていないと、その努力が正しい方向なのか、誰にも分かりません。手応えがないまま頑張り続けると、人は必ず疲れて、止まってしまいます。

最初に決めるのは“行き先”の数字

私が支援に入って最初にやることは、現状を数字で把握したあと、「行き先」を数字で決めることです。曖昧な「頑張ろう」を、「稼働率を何%まで、いつまでに」という具体的な言葉に翻訳する。行き先が数字になるだけで、日々の判断がぶれなくなります。

基準はコロナ前。稼働率68%→85%を3か月で

ある定員10名規模のデイサービスでは、稼働率が68%まで落ち込んでいました。そこで、3か月で稼働率85%以上という目標を、期限つきで設定しました。決して大きな数字ではありません。今の現場で、無理なく届く範囲に置くことが大切です。届かない目標は、やる気ではなく諦めを生んでしまうからです。

逆算すると、毎日の“やること”が決まる

ゴールが決まれば、あとは逆算です。稼働率を85%にするには、毎週あと何人の利用を増やせばいいのか。どの空き枠を埋めるのか。「頑張る」が「今週これをやる」に変わります。現場が迷わなくなるのは、この逆算ができた瞬間です。

結果:月+17.8万円(年+213万円)の改善

この施設では、3か月で稼働率が68%から85%まで回復し、月間売上は約17.8万円増、年間換算で213万円の改善となりました。特別なことをしたわけではありません。現状を数字で把握し、行き先を数字で決め、逆算して一つずつ実行する。この流れを、ただ愚直に繰り返しただけです。

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※本記事は、実際の3か月間の現場コンサルティングの取り組みをもとに構成しています。掲載の数値(稼働率68%→85%、月間売上+17.8万円、年間換算+213万円、定員10名規模)は当該事例の実数です。施設の実名および利用者個人の情報は掲載していません。

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